
神奈川県行政書士会所属
法務大臣認定申請取次行政書士
著作権相談員
登録番号 第07090556号


「会社」にはいくつか種類があります。新会社法になり新たに設立できるのは、合名会社、合資会社、合同会社、株式会社の4つです。それぞれ以下に述べるような特徴があります。これらの「会社」は「内部規律が民法上の組合的であるかどうか」と「出資者の責任が有限責任か無限責任か」の観点から分類することができます。その中でも中心になるのは非組合的で出資者の責任が有限責任の「株式会社」です。

株式会社を除く3つの会社を持分会社といい、持分会社には出資者の個性を重視した組合的な規律が適用されます。そのため会社の重要な決定は出資者全員の一致で決定され、各出資者が会社の業務執行にあたることが原則です。
※持分会社:会社法において創設された新しい用語で、合名会社、合資会社、合同会社の総称をいいます。
それに対して株式会社は出資者(株主)の個性は重視されず、会社の重要な決定は株主総会で行われます。また、業務執行も株主総会で選任された取締役によってなされます。
※出資者:株式会社では会社に出資した者を株主というが、持分会社では社員と呼ばれる。従業員としての社員とは意味が違う。

合名会社と合資会社の出資者の一部は無限責任、株式会社と合同会社の出資者は有限責任です。
●無限責任とは
出資者が会社の債権者に対し、自己の出資した金銭以上に責任を負うことをいいます。そのため会社が倒産した場合、会社の財産で債務を整理し、それでも足りなければ出資者の財産をもって対応しなければなりません。
●有限責任とは
出資者が会社の債権者に対して、自己の出資した金銭の範囲で責任を負えばよく、それ以上の責任を負うことはありません。
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新会社法では、アメリカのLLC(Limited Liability Company)を参考に、有限社員のみで構成され、組織の広範な内部自治が可能な「合同会社」という新たな会社類型が設けられました。複数の企業が参加する合弁事業や、ベンチャービジネス、専門家によるコンサルティングビジネスなどへの利用が期待されています。
合同会社の特徴として
1.法人格を有する会社である。
2.合名会社や合資会社と違い出資者はすべて有限責任で、出資額の範囲までしか責任を負いません。
3.利益配分や意思決定、業務執行などが出資額の割合に左右されません。
4.取締役会や監査役などの機関を設置する必要がありません。
5.各社員が原則として業務執行権限を持ちますが、定款で業務執行社員を一部に限定することもできます。
新会社法では、アメリカのLLC(Limited Liability Company)を参考に、有限社員のみで構成され、組織の広範な内部自治が可能な「合同会社」という新たな会社類型が設けられました。複数の企業が参加する合弁事業や、ベンチャービジネス、専門家によるコンサルティングビジネスなどへの利用が期待されています。
有限責任事業組合(LLP)について
合同会社(LLC)と並行して、有限責任事業組合(LLP)制度というものが新たに導入されています。
LLPとはLimited Liability
Partnershipの頭文字をとったもので、民法組合の特例として「有限責任事業組合契約に関する法律」により制定されました。法人格を有さず、有限責任の組合制度という性質を持っています。また、パススルー課税の対象となっています。
パススルー課税とは
法人等の所得に対して課税するのではなく、その構成員に対して直接、課税する課税制度のことです。構成員課税とも呼ばれ、法人格のある合同会社はパススルー課税の対象とはならず、法人格のない有限責任事業組合はパススルー課税の対象となります。

「会社」とは営利を目的とする社団法人です。法律にもとづき設立され、前述したように株式会社のほか3つの類型があります。ここではその中心的存在の「株式会社」について、設立する際の基本的な事項として知っておいたほうがいい点をご説明いたします。

株式会社を設立して事業を始めるためには、事務所を借りたり、従業員を雇い入れたり、原材料を仕入れたりする元手となる費用が必要です。この元手となる資金を、出資者から出してもらうことによって事業を始めることができます。この、元手のことを資本金といいます。
以前は、会社を設立するためには株式会社で最低1000万円、有限会社で300万円の資本金が必要でした。新会社法になり、この最低資本金規制は廃止されました。株式会社を設立するために必要な資本金は1円以上あればよいことになり(有限会社は設立できなくなりました)、株式会社はより設立しやすくなりました。

株式会社を運営していくには、意思決定する機関や、具体的な業務を執行する機関、その活動をチェックする機関などを設置する必要があります。
さまざまな機関をどのように会社に設置するか、最低限のルールを守りながら実態にあった組織作りをしなければなりません。まず、機関の種類からみていきましょう。
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| ※株式譲渡制限会社とは⇒詳しくはこちら ※大会社とは:貸借対照表に資本金と計上した額が5億円以上または負債の部の総額が200億円以上の株式会社 |

新会社法になり、機関設計は一定のルールのなかでより自由に設計できるようになったといえます。しかし、会社の実態にあった機関設計をしていく必要がありますので、作りたい会社の規模や取締役などの人数を参考に検討しましょう。ここでは比較的小さな会社の機関設計のパターンを表しています。
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株式会社の設立方法は発起設立と募集設立があります。これは設立時に発行する株式を誰が引き受けるかによって決まります。発起設立は、設立時の発行株式のすべてを発起人が引き受けます。これに対し、募集設立は設立時の発行株式の一部を発起人が引き受け、残りの株式について広く出資者を募集する方法をとります。
発起設立は株式を引き受けるものが発起人だけなので、厳格な設立手続きは要求されていません。募集設立は発起人以外に出資者を募るため、より多くの資金を集められる反面、厳格な手続きが要求されます。
株式は原則自由に譲渡できます。つまり株主は自分の持っている株式を自由に他人に売ることができます。しかし、自由に譲渡することにより小規模で仲間内の株主だけで運営されていた会社に、まったくの他人がかかわってくることが予想されます。そこでそうした事態を防ぐため、譲渡の相手方を制限できる譲渡制限株式の発行ができます。定款に株主総会などの承認を得てはじめて譲渡できるように定めることによって、既存の株主の意向に沿った株主構成が維持できるようになります。
このように譲渡制限株式発行会社は、小規模で閉鎖的な会社を想定しているため、公開会社(発行する株式について1種類でも譲渡制限を課していない会社)に比べて、会社運営の方法が簡素化されている特徴があります。
小規模な会社の設立を考えているなら、このように手続きがシンプルな発起設立で、仲間内の株主だけで運営できる譲渡制限株式発行会社の設立がおすすめです。