
神奈川県行政書士会所属
法務大臣認定申請取次行政書士
著作権相談員
登録番号 第07090556号
登記が完了したら、すみやかに諸官庁への届出も行ないます。
会社の登記が無事に完了するとほっとしてしまいますが、会社の設立は事業成功への通過点に過ぎません。
次は「会社を作った」ことを税務署や市町村役場など所定の役所に届け出なければなりません。
このページでは設立後に行わなければならない届出等について解説いたします。
個人事業を法人化した場合は、これまでの個人事業を廃止したことを税務署に届け出てください。
(2008年8月現在)
|
会社を設立したらさまざまな役所に事業の開始または会社の設立を届出なければなりません。特に税務署には多くの書類を提出しなければならないので、注意が必要です。
提出期限は内容によってまちまちですが、一度に作成したほうが届出もれが防げ手間も省けます。用紙は最寄の税務署で「法人を設立したので届出関係の書類をください」と言えば揃えてくれます。
|
1.中小法人の税率の軽減
一般の法人については、所得金額に対して30%の法人税が課税されます。ただし、資本金1億円以下の法人に対しては以下のように税率の軽減が図られています。

2.小額な減価償却資産の損金(経費)算入
建物や機械装置や車などのように長期間にわたって使用し、使用することによって価値の減少する資産を減価償却資産といいます。この原価償却資産については、取得時の価格を取得した年度において全額損金(経費)にすることはできません。一定の定められた方法と期間に分けて損金とします。ただし、中小法人の特例として、資本金が1億円以下の青色申告法人であって、取得価格30万円以下の原価償却資産の場合、原則、その年度において全額損金にできます。
国内で事業を行っている場合には、基本的に消費税の納税義務者に該当します。前々年度の課税売上高が1000万円以下の場合、消費税の納税義務は免除されます。しかし、資本金1000万円以上の会社は、課税売上高にかかわらず会社を設立した1期目と2期目は消費税を納付しなければなりません。
資本金1000万円以上の会社の場合、法人設立届出書を税務署に提出すると自動的に課税事業者になります。そのため特に届出をする必要はありません。
消費税は売上に係る預かり消費税から仕入や経費の支払で支払った消費税を差し引きして計算します。
この消費税の納付に関して計算方法、納付時期などの特例を選択することができます。
1.簡易課税制度選択届出書
消費税の計算を簡易にするため、業種別に定められたみなし仕入率を売上に掛けることによって、仕入税額を計算します。売上に係る消費税から計算上の仕入税額を差し引いて納付税額を求める場合に提出します。
2.課税事業者選択届出書
前述のように資本金1000万円未満の会社は消費税の納税義務者に該当しませんが、預かった消費税より支払った消費税が多いような場合、この届出をすることによって還付を受けることができます。
ただし、課税事業者を選択した場合、2年間継続した後でなければ課税事業者をやめることはできません。
3.そのほか
課税期間特例選択届出書、課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請などがあります。
税務署以外にも会社設立時には、法人設立届出書(東京都は事業開始等届出書)を都道府県税事務所と市区町村役場に提出しなければなりません。
1.道府県民税
都道府県が課税する住民税。会社の納めた法人税に税率をかけて計算される法人税割と所得にかかわらず課税される均等割があります。
2.市町村民税
市区町村が課税する住民税。会社の納めた法人税に税率をかけて計算される法人税割と所得にかかわらず課税される均等割があります。
3.事業税
都道府県が課税する税。事業をしているすべての者に対して課税され、所得に税率を掛けて計算します。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||
※資本などの額が1億円超については省略
4.そのほか
そのほか、固定資産税、償却資産税、事業所税などがあります。これらについては必ず発生するものではありません。
会社設立から5日以内に届出をすることになっていますが、実際には会社の謄本の添付が必要なため5日以内の届出は不可能です。従ってある程度の遅れは仕方がないとしても、なるべく速やかに提出してください。
社会保険には以下にあげる種類があり、会社の規模、従業員の有無にかかわらず、すべての法人に加入が義務付けられています。
社会保険・・・健康保険、介護保険、厚生年金保険
社会保険の被保険者となるのは、常時雇用される従業員のほか、社長や役員なども含まれます。ただし、70歳以上は健康保険のみ加入できます。また、パート・アルバイトに関しては常用的に雇用関係にあれば被保険者となります。労働時間または労働日数が一般従業員の4分の3以上が加入の目安となります。
保険料は各被保険者の標準報酬月額をもとに決定され、被保険者と事業主が折半で負担します。
| 新規適用届 | 社会保険事務所の窓口でもらえる |
| 被保険者資格取得届 | 社会保険事務所の窓口でもらえる |
| 健康保険被扶養者(異動)届 | 社会保険事務所の窓口でもらえる |
| 会社の登記簿謄本 | 交付後3ヶ月以内のもの |
従業員を一人でも雇用したら、労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険の適用事業所になります。
保険料は、労働者に支払う賃金総額に労災保険、雇用保険それぞれの保険料率を掛けて計算します。保険料率は業種によって異なります。
労災保険は全額事業主負担、雇用保険は事業主と労働者の双方で負担します。
なお、労働保険では原則経営者は対象外ですが、労災保険に限っては、一定の要件を満たせば経営者であっても適用される労災特別加入制度があります。
|